ここでは、ドライ真空ポンプの国際規格について解説するとともに、国際規格を取得した製品の事例を紹介しています。
ドライ真空ポンプの国際規格は、製品に関する国際的な取り決めを明文化したものです。簡単に説明すると、ドライ真空ポンプに適用する国際的なルールといえるでしょう。製品に関するルールを定めることを標準化といいます。このため、国際規格は「国際標準」と呼ばれる場合もあります。
ドライ真空ポンプに関する国際規格にはいくつかの種類があります。代表的な規格団体の一つが、ISO(International Organization for Standardization=国際標準化機構)です。この団体は、国際規格の制定をおもな目的としています。ISOは、ISO21360で真空ポンプの性能試験方法に関する規格を定めています。その他の国際規格の例は次のとおりです。
| 名称 | 概要 |
|---|---|
| CEマーク | ECで販売する製品が、EUの基準に適合していることを示す。安全性に関わる規格、環境性能に関わる規格が中心 |
| TUV認証 | 製品の安全性、環境規制対応、機能の有効性などを検査、認証する |
| UL規格 | UL(アメリカ保険業者安全試験所)が定める規格。安全性と機能に関する標準化を目的とする |
参照元:日本規格協会グループ
(https://webdesk.jsa.or.jp/books/W11M0090/index/?bunsyo_id=ISO+21360-3%3A2019)
国際規格のおもな目的は、メーカー間の規格を統一することです。この取り組みにより以下のメリットを期待できます。
国際規格に従うことで、開発にかかる時間とコストを減らしたり、ユーザーの利便性を高めたりできます。また、国際市場にも参入しやすくなるでしょう。
CEマークとcTUVus(北米市場の安全規格)を取得したドライ真空ポンプです。油を使用しないため、長時間にわたり安定した排気を行えます。冷却水、窒素ガスを不要にしている点もポイントです。コストを抑えつつ運転できます。主な用途には、水蒸気やクリーンな気体の真空排気が含まれます。
参照元:ULVAC SHOWCASE
(https://showcase.ulvac.co.jp/ja/products/vacuum-pump/multi-stage-roots-type-dry-vacuum-pump/cr.html )
特定有害物質の使用を制限したRoHS指令に対応しているダイアフラム型ドライ真空ポンプです。複数の製品を用意しているため、用途に合わせて選択できます。おもな特徴は、シンプルな構造で扱いやすさを高めていることです。導入しやすい価格を目指している点もポイントといえるでしょう。
参照元:ULVACアルバック機工株式会社
(https://ulvac-kiko.com/product.php?action=detail&category=1&ID=DAP-12S)
CEマークに対応したモータ直結型高真空ドライポンプです。「KHF08」「KHF14」「KHF20」を用意しています。到達圧力(8kPa以下)で連続運転を行える点が特徴です。流量は150~400L/minで設定されています。
参照元:ORION
(https://www.orionkikai.co.jp/product/vacuum-pump/dry/khf/)
ドライ真空ポンプには、ISOやCEなど、さまざまな国際規格があります。国際規格に適合することで、互換性を保てたり、安全性を高めたり、製造コストを抑えたりできます。国際規格に従うことは、メーカーにとっても、ユーザーにとっても、メリットのある取り組みといえるでしょう。
当サイトでは、ドライ真空ポンプの選び方、ドライ真空ポンプの型などを紹介しています。導入を検討している方は、以下の記事も参考にしてください。