ドライ真空ポンプのフィルター

吸引口に装着することによって水分や粒子などの浸入を防ぐ装置が、ドライ真空ポンプのフィルターです。装着することでドライ真空ポンプの故障を防ぎます。ここでは、ドライ真空ポンプのフィルターについて解説します。

ドライ真空ポンプのフィルターとは?

ドライ真空ポンプのフィルターの役割

ドライ真空ポンプのフィルターの役割は、水分や粒子などの異物を捕捉することです。真空ミキサーや粉体(空気)輸送に粉塵が混入しないようにする、食品包装や真空乾燥に液体が混入しないようにするなどもドライ真空ポンプフィルターの役割です。

ドライ真空ポンプのフィルターの仕組み

ドライ真空ポンプにはいくつかの種類がありますが、基本的にはローターを回転させ、液体や気体を輸送するためのエネルギーを生み出す仕組みです。

モーターを動力源として、ポンプ室を2つ組み合わせているタイプが多く見られます。そういったドライ真空ポンプの吸着口などに取り付けるのがフィルターであり、取り付けることによって異物を排除するのが目的です。

ドライ真空ポンプのフィルターのメンテナンス

ドライ真空ポンプのフィルターにはメンテナンスが必要であり、もし長期間何もせずに放置したままにしておくと、目詰まりを起こし、ポンプの機能が低下する原因になります。それでも放置しておくと、ポンプの故障にもつながりかねません。

そのため、定期的に点検をすることが大切です。フィルターやドライ真空ポンプのメンテナンス方法については、以下の記事をご参照ください。

ドライ真空ポンプのフィルターの製品事例

水分トラップ交換フィルターの事例

水分トラップ交換フィルターとして、フィルターカートリッジを使用している事例です。フィルターカートリッジを使用することで、目視で汚れの溜まり具合などがわかり、水分や粉じんの溜まり具合でメンテナンスの時期を判断できます。

参照元:SIBATA公式HP
(https://www.sibata.co.jp/item/7780/?item_id=52108#044770-002)

真空吸込フィルターの事例

真空ポンプの吸気口へ取り付けることによって、ゴミや粉塵を真空ポンプに寄せ付けないためのフィルターです。また、配管に割り込ませることもでき、真空ポンプのトラブルや故障を軽減する効果があります。

メンテナンスが容易な点が特徴で、豊富なオプションも付けられる点が魅力。大量の粉塵を吸引しても吸引力が低下せず、フィルター内に圧空を導入することで目詰まりを解消できます。

また、上流側にはスピンマイスタを設置でき、後段のフィルターの目詰まりを防ぐためのオプションも用意されています。そのほか、液体分離フィルターを選ぶことで、用途に応じた柔軟な使い方が可能です。

参照元:東横化学公式HP
(https://www.toyokokagaku.co.jp/product/prod08/vacuum/004.html)

固形物の混入を防ぐ製品の事例

ポンプの前段に設置することで、ポンプ内への固形物の浸入を防ぐ製品の事例です。製品は2種類存在し、より小さな固形物の浸入を防ぐことができる点が特長です。また、設置台数や使用環境に合わせて、適切な吸気フィルターを選択できます。

参照元:ORION公式HP
(https://www.orionkikai.co.jp/product/vacuum-pump/equipment/filter/vf/)

ドライ真空ポンプの用途に適したフィルターを選ぼう!

本記事では、ドライ真空ポンプの役割や仕組みを解説しました。ドライ真空ポンプの寿命を延ばすためには、用途に合ったフィルターを適切に活用することが重要です。また、フィルターの定期的なメンテナンスを行うことで、ポンプを長期間にわたり安定して使用できます。以下の記事では、ドライ真空ポンプについて解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

オイル不使用・幅広く使えるスクロール型
ドライ真空ポンプメーカー3選

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食品製造向け

アネスト岩田の
DVSLシリーズ

DVSLシリーズ

引用元:アネスト岩田公式HP
(https://www.anest-iwata.co.jp/products-and-support/vacuum-equipment/dry-vacuum-pump/dvsl-500e)

  • 排気経路内にベアリングが無いため、密閉性が向上し衛生面も安心
  • 真空状態でのネリが必要な製麺会社の要望に応えた実例あり
半導体製造向け

宇野澤組鐵工所の
KTSシリーズ

KTSシリーズ

引用元:宇野澤組鐵工所公式HP
(https://www.unozawa.co.jp/product/dry/)

  • 到達圧力:≦0.08Paという半導体製造に適した真空状態を実現
    ※KTS030-H(ECOタイプ)最大排気速度:500L/m、到達圧力:≦0.08Pa(2024/5/24時点)
  • スパッタリング装置、イオンプレーティング装置といった薄膜形成プロセスに対応
  • 水蒸気やミストといった小さな水滴もしっかり排出
製薬・化学品製造向け

東製のスクリュー式
ドライ真空ポンプ

スクリュー式ドライ真空ポンプ

引用元:東製HP
(https://www.dryvacuum-pump.com/wp/wp-content/uploads/anestiwata_dvsl-500e_image.png)

  • 化学反応、蒸留操作などに適した環境生成のため、さまざまな圧力領域に対応
  • 接ガス部は耐食性ガス対策のため、特殊コーティングすることにより錆から守る
  • 化学物質や粉塵の発生を考慮し、少ない部品で分解・組立・洗浄が可能
さまざまな真空装置にフィットする スクロール型ドライ真空ポンプのメーカーに注目!

接ガス部だけでなく、各部にギアオイルなども使用していないスクロール型のドライ真空ポンプは、さまざまな使用環境に幅広く対応できるメリットをもっています。
このサイトでは、スクロール型の真空ポンプを扱っているメーカーを、サービスの多様さで比較しています。