クリーンルームでは、ドライ真空ポンプが多様な用途で使用されています。本記事では、クリーンルームにおけるドライ真空ポンプの主な用途や、導入時の注意点について解説します。
ドライ真空ポンプは、食品工場や半導体工場などのクリーンルームで用いられています。主な用途は、以下のとおりです。
クリーンルームで用いられている理由は、以下の特徴を備えているためと考えられます。
クリーンルームでは、肉眼では確認できない微細な異物も問題となる場合があります。このため、オイルを使用せず、清浄度やメンテナンス性に配慮されたドライ真空ポンプが多く用いられています。
ドライ真空ポンプは、運転時に一定の騒音や振動を伴う場合があります。クリーンルームでは、精密機器が多く設置されているため、こうした振動や音が装置に悪影響を与えるおそれがあります。また、作業者にとっても騒音はストレスの原因となるため、快適な作業環境を保つうえで対策は必要です。
ドライ真空ポンプにはいくつかの種類があり、機種によって騒音や振動の大きさが異なります。使用する環境や周辺機器への影響を考慮し、静音性や振動の少ないタイプを選定することが重要です。たとえば、スクロール型のドライ真空ポンプは、比較的静かに運転できる傾向があり、クリーンルームへの導入に適した選択肢といえるでしょう。
ドライ真空ポンプの騒音・振動対策については、以下の記事で詳しく解説しています。こちらも参考にしてください。
ドライ真空ポンプも、長期間にわたって安定して使用するためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。点検や部品の交換作業にともない、微細な異物が発生する可能性があるため、クリーンルーム内での作業には注意が必要です。そのため、耐久性が高く、頻繁なメンテナンスを必要としない機種を選ぶことが重要です。たとえば、構造がシンプルなダイヤフラム型真空ポンプは、異物発生のリスクが低く、保守性にも優れていることから、クリーンルームでの使用に適しています。
ドライ真空ポンプのメンテナンス方法は、以下で詳しく解説しています。
油を使用しない多段階ルーツ式空冷タイプのドライ真空ポンプで、大気圧から数Paまでの排気に対応しています。気体が通る経路には摩耗部品を含まない構造となっており、排出ガスに含まれる粒子やオイルミストによる汚染の心配がありません。クリーンルーム内で高い清浄性が求められる工程にも適しています。
参照元:東横化学株式会社
(https://www.toyokokagaku.co.jp/product/prod08/vacuum/002.html)
腐食性ガスを扱う工程にも対応できるよう、内部構造に耐食性の高い設計が施されたドライ真空ポンプです。温度センサーや不活性ガスによるフラッシング機能を備えており、装置の長寿命化と安定運転を実現します。中負荷プロセスにおいても高い信頼性を維持し、低ノイズ・低振動により作業環境への配慮も徹底されています。
静音性に配慮されたドライ真空ポンプで、メンテナンス頻度を抑える設計がなされています。クリーンルーム(クラス1000)での使用にも対応しています。
参照元:(pdf)株式会社TAIYO
(https://www.taiyo-ltd.co.jp/kpl_jp/product/Catalogue/pdf/accessory/109.pdf)
ドライ真空ポンプは、油を使用しないために清浄度の確保が重要なクリーンルームで広く使用されています。油煙による汚染リスクを避けられるのが、大きなメリットです。ただし、騒音・振動や保守性(メンテナンス性)に注意する必要があります。自社の設備環境に応じて、適切な製品を選定しましょう。
以下の記事では、ドライ真空ポンプの種類と特徴、おすすめのドライ真空ポンプを紹介しています。これらの記事も、製品選びの参考にしてください。