ダイヤフラム型のドライ真空ポンプは、ダイヤフラムの往復運動を利用して排気をするタイプの機種です。液体を使用しなくても手軽に使用できるため、利便性の高さも注目されています。ダイヤフラム型のドライ真空ポンプの構造やメカニズムをはじめ、メリットや使用シーンなどをまとめました。
上下運動で稼働する真空ポンプ
ダイヤフラム型のドライ真空ポンプは、ダイヤフラムの上下運動を繰り返し、吸気口から入った気体を排出口へスムーズに出す仕組みで動きます。上下運動で排出するシンプルな構造ですが、同じ方向に空気を輸送可能。より、スムーズな作業ができます。
シンプルな稼働システムでメンテナンスが楽
ローターを回転やコネクティングロッドの働きで、ダイヤフラムへ動力を伝達。ドライ真空ポンプとしての働きの高さはもちろん、難しいシステムではありません。メンテナンスのしやすさにも注目されている機種です。油や液体を使用しないため、使用環境でもクリーンな状態をキープできます。
ダイヤフラム型ドライ真空ポンプは、以下のシーンでよく利用されています。
シンプルな構造やメカニズムはもちろん、導入のしやすさやメンテナンス性の高さなどから、多くの業界で採用されています。価格帯も各メーカーで幅広く展開されているため、ニーズにあったダイヤフラム型ドライ真空ポンプが導入できるでしょう。使用用途にマッチするか?はもちろん、導入してからのアフターフォロー体制の充実さも考慮してメーカーを選ぶと◎。オーバーホールやメンテナンス時にスムーズに対応してもらえます。
アルバック機工ではダイアフラム型をはじめとしたさまざまな種類の真空ポンプを開発しており、利用シーンや使用用途に応じて最適な真空ポンプを提案しています。アルバック機工のダイアフラム型ドライ真空ポンプはシンプルな構造で、メンテナンスもしやすいのが特徴。用途に合わせて選べるさまざまな製品シリーズがあり、腐食性の高い気体を扱い現場には高耐食性のDTCシリーズがおすすめです。
佐藤真空は、真空技術を使ったものづくりに80年以上取り組んでいる真空専門メーカーです。佐藤真空のダイアフラム型ドライ真空ポンプには真空室内にテフロン系部品が採用されており、有機溶媒系ガスや腐食性ガスを吸引しても高い耐食性を発揮するのが特徴。到達圧力もダイアフラム型としてハイレベルな性能を持ち、高い真空能力が必要な高沸点溶媒などにも対応できます。
柴田科学は、官公庁や大学、企業の研究開発支援機器を製造販売しているメーカーです。柴田科学のダイヤフラム真空ポンプにはテフロンが用いられており、耐食性に優れているのが特徴。また、環境に配慮した省エネルギー性能も搭載されています。低騒音・低振動で、実験や研究の邪魔をしません。また、持ち運べる軽量コンパクト設計のダイヤフラム真空ポンプも扱っています。
オイル不使用なのはもちろん、空冷式タイプのドライ真空ポンプであれば、水も使用しません。オイルフリードライ真空ポンプは、メンテナンスのしやすさや利便性の高さもメリットと言えるでしょう。
また、摺動部だけでなく、ギアオイルなども使っていないスクロールタイプのドライ真空ポンプであれば、使用時のオイルはもちろん、潤滑油や中の機材パーツにもオイルが使用されていないので、「とにかくクリーンな環境下で作業をする」場合におすすめです。